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本日はアメリア会員の田中恵理香さんが翻訳された本をご紹介いたします。

『むずかしい女性が変えてきた――あたらしいフェミニズム史』

~内容紹介(Amazonより)~
女性が劣位に置かれている状況を変えてきた女性のなかには、品行方正ではない者がいた。危険な思想に傾く者も、暴力に訴える者さえもいた。

たとえばキャロライン・ノートン。19世紀に困難な離婚裁判を戦い抜いて貴重な前例をつくった人物だが、「女性は生まれながらにして男性に劣る」と書き残した。(中略)しかしだからといって、その功績をなかったことにしてはいけない。逆に功績があるからといって、問題をなかったことにしてはいけない。歴史は、長所も短所もある一人ひとりの人間が、身近な不合理を少しずつ変えることでつくられてきた。

「むずかしい女性」たちがつくってきたこうした歴史の複雑さを、イギリス気鋭のジャーナリスト、ヘレン・ルイスが余すことなく本書のなかに描き出す。

田中さんからいただいたコメントもご紹介いたします!

「フェミニズムの歴史を作ってきた女性たちを描いた作品です。フェミニズムの先駆者たちは、しばしば周囲と摩擦を起こし「むずかしい女性」だと言われながらも、世界を変えようと奮闘してきました。受け入れがたいような差別的考え方や暴力的行動に走るフェミニストもいました。著者はイギリスのジャーナリストで、離婚、スポーツ、教育など幅広いテーマを取り上げ、ときに辛辣な皮肉やユーモアもまじえながら、フェミニストたちの闘いを、問題点も含めて描いています。翻訳しながら個人的に共感する点も数多くあり、いろいろ考えさせられた作品です」

光も闇もある生きた人間たちが歴史を作り上げてきた、という指摘にハッとしました。田中さんのおっしゃる通り、読みながらいろいろと考えさせられる一冊ですね。

田中さん、お知らせいただきありがとうございます。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

アメリア事務局 相澤