アメリア会員インタビュー

河野 純治さん

第75回

遠回りをしても翻訳への情熱は冷めず学生時代からの夢がみごとに開花。「翻訳には根気が必要です」河野 純治さん

Junji Kono

ノンフィクションの翻訳作品多数。「ノンフィクションは自分に合っているかなと思います」

岡田 :今回のゲストは出版翻訳の世界でお仕事をされている河野純治さんです。現在、フェロー・アカデミーの通信講座で講師もされています。翻訳作品に『アフガン侵攻1979-89』(白水社)、『一四一七年、その一冊がすべてを変えた』(柏書房)、『ピュリツァー賞受賞写真全記録』(日経ナショナルジオグラフィック社)、『絶対帰還。』『モサド前長官の証言 暗闇に身をおいて』『アルジャジーラ 報道の戦争』(以上光文社)、『迷宮の舞踏会』(早川書房)、『青いドレスの少女』(DHC)などがあります。河野さんはノンフィクションの作品を多く翻訳されていますね。

河野 :そうですね。最初の2冊は小説ですが、3冊目からはノンフィクションです。最初は小説など文芸作品を訳したいなと思っていたんですが、今ではノンフィクションがメインになりました。

岡田 :小説とノンフィクション、どちらがご自身に合っていると思われますか?

河野 :どちらも好きですが、もともと歴史が好きで小説も歴史ものをよく読みますから、ノンフィクションは自分にあっているかなと思います。

岡田 :拝見したところ、なかなかハードな作品が多いですね。『アフガン侵攻1979-89』『アルジャジーラ報道の戦争』など、報道系が目立ちますが、なにかご経験があったとか?

河野 :いえ、報道の世界にいた経験はありません。ご縁があってお目にかかった編集者さんから出版社の光文社さんをご紹介いただき、そこからはじまった流れですね。たまたまお話をいただいたのが中東に関する作品でした。

岡田 :なるほど。背景知識が必要そうな作品なので、なにかご経験があるのかと思いました。やはり翻訳者はどんなことにも対応できないと、でしょうか。

河野 :そうですね。なにが仕事として来るかわかりませんし。でも今のところ、まったくわからないものや、まったく興味がないものは来たことがないですね。

岡田 :興味のある分野には、どこかでご縁があるんでしょうね。

河野 :そうですね。最初にアルジャジーラを訳したのもあると思いますが、どちらかといえば、話題を呼びそうなものをやらせていただいています。

関連する会員インタビュー
出版翻訳