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情報誌・コラム
アメリア会員インタビュー
山内 あゆ子さん
坂田
:舞台のお仕事のほうは、翻訳だけではなく企画もやっていらっしゃるのですよね。上演する作品はどのように見つけてくるのですか?
山内
:実際にニューヨークなどに舞台を観に行って、何か日本で上演できそうな作品はないかと探すこともありますし、英米では上演された作品の8割はその台本が書店に並びますので、それを読んで探すこともあります。昔の同僚が情報をくれることもあります。台本を読むのは、仕事でもあり、趣味でもあるので、たくさん読んでいますよ。
坂田
:舞台の台本って出版されているんですね。知りませんでした。
山内
:あとは、雑誌やインターネットの情報から面白そうな作品に目星を付けて、台本を取り寄せることもあります。
坂田
:台本の翻訳は、どんなところが楽しいですか? また難しいですか?
山内
:先程申し上げたように、行間を読むことが、難しさであり、楽しさでもあると思います。この人はどこにいるの? どんな人なの? って。例えば、台本を読んでわかるののが“30代の魅力的な女性”ということだけだとすれば、あとは台本を読み込んで、どうやってそのキャラクターを立ち上げていくか考えます。
坂田
:役者さんと同じですね。
山内
:はい。むしろ役者さんよりも翻訳者のほうが楽しいですよ。誰にでもなれますから。役者さんの場合、自分の演じる役にしかなれません。でも翻訳者は、美人のヒロインにもなれれば、その恋人のカッコイイ男性にもなれる。子どもにもなれるし、おじいさんにもなれる。訳しているときは、すべての登場人物になっています。ただ、役者さんと違って、誰にも見てもらえないですけどね(笑)。そして、それが楽しいけれども、苦しいことでもある。すべての登場人物の台詞や状況を理解するのは非常に難しく、本当によく間違えるんです。間違えたところは稽古場に教えてもらいます。役者さん、演出家、デザイナー等々、プロの立場から見た意見に、かなり教えられます。だから、立ち稽古には時間が許す限り出向きます。
坂田
:稽古の途中で台詞を変えることもありますか?
山内
:う〜ん、難しいところですね。翻訳者としては、「できればここを変えたい」と思うところが出てきたりもするのですが、稽古が進んでもう役者さんの体に台詞が入ってしまっているときは、感情とか全部含めて覚え込んでいるので、そうやすやすと変えることができないんです。今、変えたいって言ったら役者さんが混乱するだろうなと思って、自分の胸に納めて伝えないことも多いですね。それから、台詞だけじゃなくて、照明なども台詞をきっかけに切り替わるようになっていると、その台詞を変えることでタイミングがおかしくなってしまうこともあるんです。舞台の場合、そういうことが非常に大事なので、やたらと台詞を変えることはできないんです。
坂田
:そうですか。舞台というのはチームワークで作るもので、翻訳者もそのチームの1人なんですね。
山内
:そのとおり。戯曲は大勢の人が関わって出来上がっていて、1人ではできないということです。書籍の場合、翻訳者が訳し終わると、それはかなりゴールに近いのですが、戯曲の場合は台本の翻訳が出来上がったところがようやくスタートラインです。「さあ、みなさん、ここから一斉に走り出しましょう」と。それも短距離走じゃなくて長距離走。翻訳者の場合は、一緒に走るというよりは自転車で伴走している感じかな。
坂田
:生み出した台本が成長していくのを見守っているのですね。
山内
:そうですね。台本を訳しているときに私が「こんな風になるんだろうな」と思っていることが、いざ舞台に乗ると良くも悪くも必ず違っています。たいていは良くなっています。演出家さんや役者さんのおかげで。
坂田
:山内さんは、学生の頃に憧れた舞台の翻訳家になりたいという夢を、ちょっと遠回りをしましたが、叶えたわけですが、もし学生の頃の山内さんのような人に「台本の翻訳をやりたいんです!」と相談を受けたら、どのようにアドバイスしますか?
山内
:もし、舞台の翻訳をしたいという方がいらっしゃったら、私は「やってみて!」と言いたいですね。ただ、もうおわかりいただけたかと思いますが、舞台や稽古場などを実際に経験しないと翻訳家にはなれないし、経験するためには翻訳家にならなければならないし、という非常にアンビバレントな仕事なんですよね。それに、経済的にはかなり厳しいので、別に仕事を持っていないといけないし。そういう大変さも承知のうえで、楽しみながら努力を続けていけるほど好きなんだったら、ぜひ挑戦していただきたいと思います。
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