『打ちのめされた心は』
2022-02-22
翻訳家の河野万里子さんから訳書をお送りいただきました。💕
なんと本作、世界中に多くのファンを持つ、フランソワーズ・サガンの未発表作品‼なのだそうです。
サガンの死後、未完成で発見された本作を完成させたのはサガンのご子息。
いくら親子とはいえ他者が推敲し修正を加えた原稿はサガンらしさを失ってしまうのでは?と心配してしまいましたが、そこはサガンの小説を何冊も訳してきた河野万里子さんの手になる作品です。短い章や長い章、全部で17の章がスピーディに展開していく中、これまでのサガン作品同様に引き込まれるように読み進められました。
そして最後は……期待通り、心地よく突き放されたようなエンディングが待っていました。未完の作品を読んだぞ、という感覚もしっかり味わいつつ。🍽
サガンのファンの方はもちろん、ちょっと毒😎があるユーモアを味わいたい方にお勧めの作品です。
河野さん、今回も素敵な作品をありがとうございます。ニューノーマルという少し不自由な時代ですが、読書の楽しみがこれまでになく増した気がする昨今、これからも味わい深い翻訳作品をどんどん生み出してください!
アメリア事務局 室田🌺