『キラーと呼ばれた男--オーストラリア人エースパイロットの栄光と挫折』
昨日の台風の影響はすごかったですね。
私はかろうじて動いていたメトロとバスを乗り継いで無事に帰宅できました。
別ルートがスムーズで助かりましたが、交通機関の麻痺は首都圏の深刻な問題点ですね…
さて、今日は伝説的な戦闘機パイロットの伝記をご紹介します。
編集者のHさんよりご献本いただきました。Hさん、ありがとうございます
キラーと呼ばれた男 ~オーストラリア人エースパイロットの栄光と挫折~(発行:有限会社津雲)
(2011/09/15)
クリステン アレキサンダー
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本書の翻訳者はスペシャルコンテストにて選出されました。
マクマーン智子さんが見事採用され、今年9月に刊行となったそうです
おめでとうございます~
マクマーンさんは学生時代に歴史選考だったほど歴史がお好きなのだとか。
また、なんとご自宅からそれほど遠くないところに英国空軍の付属の航空博物館があり、
原書に出てくる航空機の実機を間近で見ることもできたようです。
ん~、これはなかなかないことですよね
第二次世界大戦でオーストラリア人戦闘機パイロットとして
最高のスコア--27.5機という公式撃墜記録を達成したクライブ・コルドウェルに
まつわる伝記。
戦争、歴史背景に関する付録資料も豊富で、調べものがとても大変だったのでは…
と伺ってみたところ、意外にも一番大変だった調べものは「日本人の名前の漢字表記」
だったのだそう
ご担当編集者のHさんもいろいろと調べられたそうなのですが、
「結局わからずにカタカナ表記になってしまったのがちょっと残念です」とのこと。
確かに、この部分は遡ろうにも遡れないかもしれません……
パイロットとして優秀だっただけではなく、不完全な部分が
かえって人間味を増しているような魅力的な人柄のコルドウェル。
本書では文才もありユーモアに満ちた彼自身の手記の引用も多く、
人生の機微についてだけではなく、彼が闘った空中戦とは
どのようなものだったのかについても詳しく触れられており、
「戦闘機パイロットの本音が痛いほど伝わってきます」とマクマーンさん
読み物として、また歴史を知るためにも興味深い1冊です。
Hさん、マクマーンさん、貴重な書籍をご紹介いただき
ありがとうございました
アメリア事務局
中川