アメリア公式ブログ

翻訳者ネットワーク「アメリア」が、
最新情報やアメリア会員の方の
翻訳実績を綴ります♪

今日は谷間の雨模様で気温が下がっていますが

街中は夏服の方が増えてきましたね~

さて、本日は会員の方が共訳、監訳を手がけたヤングアダルト小説のご紹介です

にげだした王女さま
(2012/04)
ケイト・クームズ
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共訳者のお1人はいけや咲良さん、監訳者は曽我佐保子さんです。

タイトルからもわかるように、本作はお姫さまの冒険物語!

「竜と魔女と盗賊団を倒せば、どこの王子でも

 娘のマーガレット(メグ)と結婚させる」

とお触れを出した父王。

この命に従わないメグは、塔に幽閉されてしまいます

ここで普通のお姫さまなら窮状を救う英雄や白馬の王子様

泣く泣く待っているところですが、メグが違ったのは

いつも自分の目で判断し、頭で考える姿勢が身についていたこと

幼い竜の子どもや悪いことをしない魔女、そして金持ちから

盗んだものを貧しい人々に分け与えようとする盗賊団と

尊敬できない王子や利権を守ろうとする特権者たち、

どちらのために立ち上がるべきなのか…

会話が多く、すっと物語の世界に入っていけるのも特徴なのだそう。

マンガやアニメの方が読みなれている子どもにとっても

読み進めやすい1冊なのではないでしょうか。

前向きな気持ちになれる楽しい物語が読みたい方にはぴったりです

いけやさん、曽我さん、これからもご活躍をお祈りしています

アメリア事務局

中川

今日はぐんぐんぐんと読む手が止まらない、

少女探偵ナンシー・ドルーシリーズ最新作のご紹介です

ナンシーの謎の手紙 (ナンシー・ドルー・ミステリ8) (創元推理文庫)
(2012/04/21)
キャロリン・キーン
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本作は最新刊であると同時に、シリーズ第一期のラストを飾る第8弾

シリーズを通じて翻訳を手がけられているのは渡辺庸子さんです。

ご献本もいただき、ありがとうございます

今回の物語の始まりは、老いた配達夫が

ナンシーとドルー家宛の郵便を届けに

凍えた道を歩いてやってきたところから始ります

彼をいたわり温かいココアを振舞う間に手紙が盗まれ、

名探偵は早速車を走らせます。

犯人につながる手がかりを得たナンシーたちの元に、

続く新たな事件が起こり……

子ども向けの小説の読みやすさと物語とキャラクターたちの

魅力につられ、ページを繰る手が止まりません

解説のはやみねかおるさんも書かれているとおり、

子ども時代に夢中になった読書体験を思い出すような

幸せな時間を味わえる探偵物語です

お子さんもお母さんもどちらも楽しめるとっても貴重なこちらのシリーズは、

読書にはまるきっかけになるかもしれませんね

渡辺さん、ご連絡いただきありがとうございました。

シリーズ第二期の刊行、私も楽しみにお待ちしています

アメリア事務局

中川

みなさん、大型連休はどのように過ごされましたか~

私は帰省と友達との家飲みと…にぎやかなお休みでリフレッシュできました。

爽やかな五月晴れで始まった月曜日、今週も元気にスタートを切りましょう

 

さて、今日は写真集のご紹介です

 

地球のごはん 世界30か国80人の“いただきます!”
(2012/03/16)
ピーター・メンツェル、フェイス・ダルージオ
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本書の共訳を手がけられたのは池田美紀さん。

映像翻訳もされている池田さん、幅広くご活躍されています

 

本書は、アメリカ人ジャーナリスト夫妻ピーター・メンツェル氏と

フェイス・ダルージオ氏による大好評フォトエッセイ「地球家族」シリーズの第4弾

 

前作では世界28ヶ国の家族の「食」がテーマでしたが、

本作では“個人”の「食」にスポットを当てています。

 

一人ひとりの一日分の食事をその人の暮らしやライフスタイルと

ともに写真で紹介しているのですが、そこにある違いには驚くばかり…

写真の雄弁さに目を見張ります。

 

この時間、世界の他の場所では誰がどんな風に何を食べているのか、

誰しも興味をそそられるテーマではないでしょうか

 

面白いだけではなく「食」の現状に迫る貴重なドキュメンタリー、

1人でも多くの方が手に取りますように。

 

池田さん、魅力的な写真集を

お知らせいただきありがとうございました

またのご連絡も楽しみにしております。

 

 

アメリア事務局

中川

年度初めの4月もいよいよ下旬。仕事や学校、環境の変化にも少しずつ

慣れてきて新しい目標に向けて気力が充実している方も多いのでは…

本日はこんな始まりの季節にぴったりの、学びとひらめきにまつわる書籍をご紹介。

北川玲さんが翻訳を手がけられた、『天才科学者のひらめき36』です

天才科学者のひらめき36: 世界を変えた大発見物語
(2012/04/04)
リチャード ゴーガン
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万有引力の法則を発見したニュートン、ワクチンを開発したパスツール。

教科書でならったことのある偉大な学者や発明家たちと並び、

電気を流すことのできるプラスチックを発見したノーベル賞科学者の白川英樹博士、

電子レンジやDNA構造の解析のドラマなど、偶然のひらめきを生み出した

多くの天才科学者たちのエピソードがずらりと盛り込まれています。

(帯には白川博士の推薦文

偶然やひらめきに関する本はたくさんありますが、

本書の特徴は「どうしたらそういう発見ができるかを説いている」点

なのだとか。

北川さんも訳されながら、ひらめきが訪れるには

「準備」「チャンス」「欲求」の三拍子が揃うことが大事で、

「準備とは知識の積み重ね、欲求とは「知りたい」という強い気持ち」であり、

これは科学に限ったことではないという思いを強くされたのだそう。

どの道でも、本当にそうですよね

人類に大きな進歩をもたらした科学者たちのエピソードは

読者の一人ひとりが自分の道でひらめきを招く土台作りの

ガイドにもなるのではないでしょうか

かつて生物学者になりたかったと仰る北川さん。

本書の翻訳を通じて化学の世界に再会し、

今後は新たに科学関連書籍のお仕事も待機中とのことで

そちらもとっても楽しみです

北川さん、またのご連絡も楽しみにお待ちしています。

アメリア事務局

中川

昨晩はすごい雷と雨の地域もあったとニュースで見ましたが

冷たい雨から一転、清々しい青空が広がりました~

ゴールデンウィーク間近、少しずつ初夏に近づいていますね

 

さて、今日はちょっとユニークなハーレクイン・ロマンスをご紹介します。

泉智子さんの最新訳書『ティアラは似合わない』です

 

ティアラは似合わない―取り替えられた運命〈1〉 (ハーレクイン・イマージュ)
(2012/03/30)
ジェシカ ハート
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泉さんには情報誌『Amelia』4月号でもロマンス翻訳の

描写のヒントをご執筆いただいているのですが、メールでも

手がけた作品にまつわる面白いお話をいつもお寄せいただき

それがまたとっても楽しくてワクワクしてしまいます。役得です…

 

本作の見所も教えていただいたのでちょっとご紹介しちゃいますね

 

 今回は、仕事にも恋愛にも恵まれないヒロインが、

 学校時代からの親友であるプリンセスの身代わりになって、

 王室の生活を経験するお話なのですが、

 ヒロインとプリンセスのメール のやりとりが楽しい、

 ユーモアたっぷりの作品です。

 

 いよいよハーレクインにもメールが登場する時代に

 なったのだなあと、時代の進化を感じながら訳しました。

 

時代や背景が物語にイロドリをそえ、たくさん読んでいる方も

それがまた楽しい、と仰いますよね。

 

今回は太めで不美人で古着好き、というロマンス小説では珍しいタイプの

ヒロインが主人公お料理好きなヒロインならでは、おいしそうな食べ物も

たくさん登場し、訳す折にも楽しみなポイントの一つなのだそうです

 

市場で試食する姿も描かれるなど、表情や振る舞いが

目に浮かびそうなヒロイン像に親近感や愛着を感じてしまいそう。

新しいヒロインのロマンスを味わいながら、明るい気持ちになれる1冊です

 

 

刊行待機中の書籍もまた気になる作品ばかり…

泉さん、またのご連絡も楽しみにお待ちしています

 

 

アメリア事務局

中川

今日は暗闇に閉ざされた社会問題に切り込んだ、衝撃的な1冊のご紹介です。

レッドマーケット 人体部品産業の真実
(2012/04/06)
スコット・カーニー
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翻訳を手がけられたのは二宮千寿子さん。

二宮さん、ご献本のお心遣いありがとうございます

帰らぬ人となった瞬間から、所有権を主張する複数の人々に取り囲まれる遺体。

死者への敬意とはまったく異なる論理に基づき「人体」は分解され、売買の対象となる。

明るみに出ないままに確実に存在する「レッドマーケット」という市場…。

臓器移植、養子縁組、卵子や精子の提供はいまや珍しいものではなく、

私たちは受け取る側の視点のみで何よりの「恩恵」とその状況を

歓迎しているかもしれません。

でもその人間の身体、またその一部はどこからやってくるのでしょうか。

中古車の部品のように人体の一部が売られ、

買われているこの状況には明らかにおかしいことが含まれています。

冒頭から著者がインドで目の当たりにしたショックな

描写が待ち受けており、読みながらも何度も胸がつぶれるような

思いがしました

健康に暮らしていると一生この問題と直接関わることはないかもしれませんが

人として、事実を知り、変えなければならないことなのではないか。

著者の真摯な訴えは、文章からもにじみ出てくるようでした。

この状況を変えたいと願う著者による渾身のルポルタージュです

二宮さん、ご丁寧なお手紙もありがとうございました。

1人でも多くの読者に届きますよう、私も願っています。

アメリア事務局

中川

4月は通勤電車がいつも以上にきゅうきゅうになりますね。

毎年の光景ながら、帰り道に疲れて眠りこけるフレッシャーズを見ると

ほほえましい気持ちも湧いてきたり。私も少しは大人になったのかしら…

さて、今日も2作品のご紹介です

まずは、フレッシャーズ、ベテラン問わず読みたくなるはずのこちら

社員を大切にする会社 ―― 5万人と歩んだ企業変革のストーリー
(2012/02/23)
ヴィニート ナイアー、Vineet Nayar 他
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翻訳を手がけられたのは、穂坂かほりさん。

初めての訳書だそうです穂坂さん、おめでとうございます

「顧客を大切にする」精神は言うまでもなく大事ですが、

社員を一番に考えることが一人ひとりが持つ最大限の力を発揮させることになり

顧客に真の価値をもたらすことができる、と説く本書。

ごくシンプルな考えながら、実現されるのはなぜか相当難しい…

CEOの職に就く著者自身が壁にぶつかりながら、同志として社員たちに

伝え続けた一つ一つの事例は、自分と、自分の環境を省みるはず。

何かできることがある、と勇気とモチベーションが湧いてくる1冊です

そしてもう1作品。

こちらはロングシリーズとなったアメリカの異色刑事ドラマです

ナンバーズ 天才数学者の事件ファイル ファイナル・シーズン コンプリートDVD-BOX Part 1
(2012/03/09)
ロブ・モロー、デビッド・クラムホルツ 他
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BOX1で4話分の字幕をご担当されたのは今井由美子さん。

FBI捜査官と天才数学者の兄弟が難事件に挑む

本格的な知的サスペンス。兄と弟それぞれの葛藤など

ヒューマンドラマとしても見ごたえありのシリーズです

今井さんから翻訳の時のエピソードもお伺いしましたのでちょぴっとご紹介しちゃいます。

 ロングシリーズなので、これまでのストーリーの流れや

 キャラクターの把握が必要でしたし、理系の専門用語が

 山ほど出てくるお話のため、調べ物に明け暮れました。

ドキュメンタリーや様々な分野の出版翻訳などの

「調べものの経験がとても役に立った」と仰る今井さん。

翻訳者のみなさんからよくお伺いするのですが、

一つ一つの経験が次のお仕事にも生かされるのですね

昨年の春、字幕先行版で作られた本シリーズ。

今井さんにとっても色々な意味で思い出深いシリーズとなったそうです

今井さん、穂坂さん、貴重なお話を

お聞かせいただきありがとうございました。

ますますのご活躍をお祈りしています

アメリア事務局

中川

日曜日は今期最後(?)のお花見をしてきました~

名所といわれる公園に行ってみましたら既に葉桜が多くなっていたものの宴中の方々がびっしり

みなさん、散り際の桜も満喫されているようでした

さて、今日は田辺千幸さんの訳書を2冊ご紹介します。

定期的な刊行が続く田辺さん。まずは今回も人気シリーズの

こちらから…

トゥルーブラッド10 絆の力 (ソフトバンク文庫)
(2012/03/22)
シャーレイン・ハリス、Charlaine Harris 他
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トゥルーブラッドもいよいよ10巻目

激しい戦闘シーンもなんのその、今回もヒロインの奮闘ぶりが見ものです

どんどん展開する物語がどうやって終わりを迎えるのか、

田辺さんも訳されながら気になられているようなのですが

終わらないでほしい~っ て思ってしまうファンは少なくないはず。

幅広い読者層をもつトゥルーブラッド、更なる展開に期待大です

もう1冊はRITA賞受賞作のロマンス小説

女神は禁じられた果実を (ライムブックス)
(2012/03/10)
パム ローゼンタール
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少し異色なのが、本書は中年の男女が主人公というところ。

年の離れた公爵や上司と恋に落ちる…という展開はロマンスでは

珍しくはありませんが、こちらは経験を積み重ねた大人たちの恋物語。

傷や秘密を抱えた彼らの臆病さや諦めが交じったもどかしくも切ない

関係、並行して進行する若者の勢いのある恋愛模様との対比も

見所の一つかもしれません。しっとりロマンスをお好みの方に

田辺さん、刊行おめでとうございます

またのご連絡も楽しみにお待ちしております

アメリア事務局

中川

桜が散り始めました。この風景を日本的、と感じるのはなぜなんでしょうね。

そして他国の人は何を持って自国を思うのでしょうか…

さて、本日は圧巻の1冊をご紹介します。

半世紀に渡り米国権力の中枢に身を置き、不屈の精神で闘い続けた

元国防長官、ドナルド・ラムズフェルド氏の回想録

真珠湾からバグダッドへ
(2012/03/21)
ドナルド ラムズフェルド
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江口泰子さん、島田楓子さんほかによる共訳書です。

島田さん、ご献本のお心遣いまことにありがとうございます。 

ページ数は註、索引を含みおよそ900ページ

やはりまずは厚みに度肝を抜かれてしまいます

原書のタイトルは“Known and Unknown”

ラムズフェルド氏自身の発言により言葉そのものも

多く聞かれるようになっているフレーズですが、

米国の中心で裏も表も知り尽くしたように思われる

氏の言葉となると一層深みのある響きに聞こえるもの。

私もありがたく拝読しているのですが、

読み進めるほどに印象が強まるのは良心、愛国心に

あふれた誠実で真摯な1人の勇敢な人間の姿と

どうしようもなく人々を翻弄する巨大な「国」の存在

ニュースでは語られようもない、生身の人間が

直面した体験の数々が冷静かつ知的な筆致で語られ

どんどん引き込まれてしまいます。

解説者の谷口智彦氏が書かれているように、

アメリカと強い関係がありながら政治的立場や直接の利害からは

離れている日本人の私たちだからこそ、この回想録を自由な立場で

読むことができるのだと思います。

翻訳書の刊行はとても貴重で喜ばしいことなのではないでしょうか

島田さん、江口さん、刊行本当におめでとうございます。

この大作が今、1人でも多くの方に手に取られますよう私も願っております。

アメリア事務局

中川

昨日今日はぐっと暖かく、気持ちのよいお天気ですね。

明日は雨予報が出ているようで、少しずつ緑が混じり始めた桜も今日までが

見ごろでしょうか…楽しい春はあっという間に過ぎてしまい、少し淋しいですね…

さて、今日は4冊(2冊+1シリーズ)のご紹介です

まずは、高橋美江さんと栗原百代さんの共訳書です。

ココ・シャネル 伝説の軌跡 (マーブルブックス)
(2012/03)
ジャスティン・ピカディ
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2009年には続いて2作の映画も上映され、時代を超えて

なお人々の敬愛の的であり続けるココ・シャネル

この“ファッションの女王”のすべてを解く史上最も

緻密で重厚なバイオグラフィー、待望の日本語版が刊行されました。

直筆イラストや貴重な写真、図版も多数収録され、注目を集める1冊です

そして2冊目は高橋美江さん、島田楓子さん、菊地由美さんほかの共訳書。

プリンセスケイト―英国王室への道 (マーブルブックス)
(2011/01)
クラウディア ジョセフ
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2011年4月に挙式を挙げた英国のウィリアム王子の結婚相手、

ケイト・ミドルトンさんの英国王室への道のりが克明につづられたノンフィクション

挙式当時ロンドンに住んでいた友人に聞くと、ロイヤル・ウェディング当日は

とても盛り上がり2人の初々しい姿を祝福する声がやまない大賑わいだったとか…

そしてもう1シリーズはこちら。

中井はるのさんが続けて手がけていらっしゃる、

「グレッグのダメ日記」シリーズの最新2作のご紹介です

グレッグのダメ日記 どうかしてるよ! (単行本)
(2011/11/18)
ジェフキニー
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グレッグ公認 きみだけのダメ日記帳 (単行本)
(2012/03/22)
ジェフキニー
商品詳細を見る

主人公、グレッグのドジっぷりや悪気のない悪ガキっぷり、

そして子どもらしい素直さに愛しい気持ちがかきたてられてしまう

キッズ・コメディ

こうは育ってほしくないなぁ、と思いながらも

自分もこんな感じだったなぁと思ってしまう親御さんも多いようです。

意外と大人の方がハマッてしまうかもしれません

みなさん、これからもご活躍のお話を伺えることを楽しみにしています

アメリア事務局

中川

先週末は肌寒いながらも最高のお花見日和でした

みなさんもご覧になられましたか?

私は友人とプチ旅行で三重県の伊勢・津に遊びに行ったのですが

伊勢神宮周辺は本当に美しい日本の風景で心が洗われました…

付近の駐車場も驚くほど満開の桜。壮観でした

閑話休題。

本日は小林由香利さんの最新訳書、

『2050年の世界地図 迫りくるニュー・ノースの時代』をご紹介します。

2050年の世界地図―迫りくるニュー・ノースの時代
(2012/03/23)
ローレンス・C・スミス
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先日、お忙しい合間をぬってできたてほやほやの書籍を

お持ちくださった小林さん。

とても楽しいお話を色々と聞かせていただきました。

(ブログでのご紹介までにお時間をいただいてしまい

 申し訳ありません…

本書で描き出されているのは、北極圏を取り巻く八カ国が台頭するという

“ニュー・ノース時代”の真実味を帯びた未来予想図。

ニュー・ノースとは、アイスランド、グリーンランド(デンマーク)と北欧諸国、

そしてロシア、カナダ、アメリカが現在保有する北緯45度以北の地域のことを指しています

温暖化の影響により、北極海の海底に眠る化石燃料が

掘り出しやすくなっているというニュースは聞いたことがありましたが、

この化石燃料の支配権をめぐる熾烈な「資源の争奪戦」は既に始まり

世界経済に大きなインパクトを与える一方で、民族によっては恵まれない

環境に置かれた人々もでてきているとのこと。

原書が刊行されたのは1年半前なのだそうですが、

最近の気候の変化、突発的な自然災害の強大さ、

また原子力をはじめエネルギーをめぐる議論についても

まるで本書で描がきだされた姿に沿って進んでいるようで

恐ろしくなってしまったり…

日々かわりゆく状況に応じた情報のアップデートや数値の裏取りなど

調べものは最後の最後まで本当に大変だったそうなのですが

地理学や歴史学を正確に踏まえた最新コンピュータによる予測のみならず、

著者自身も実際に各地に足を運び、綿密なリサーチが元になっているため

その地に暮らす方々の声や姿が見える文章もまた大きな魅力です。

「著者のフットワークの軽さや人間性がにじみ出ています」、

と小林さんがお話されていたのが印象的でした。

恐ろしい予測であっても、それを変える可能性は私たち現代の人類に

託されています。知るためにも、多くの方に出会っていただきたい1冊です

小林さん、先日はたくさんお話をお聞かせいただき本当にありがとうございました。

またお目にかかれますことを楽しみにしております

アメリア事務局

中川

桜は見ごろを迎え、この週末はお花見という方も多いのではないでしょうか

肌寒いながらお天気も良さそうですし、楽しい語らいにはもってこいな休日となりそうですね

新年度、元気なスタートダッシュのためにも英気を養いましょう~

 

さて、今日はスペシャルコンテストをきっかけに誕生したこちらの書籍をご紹介します

 

サイクルペディア 自転車事典 (GAIA BOOKS)
(2012/02/20)
マイケル・エンバッハー
商品詳細を見る

 

翻訳を手がけられたのは、一杉由美さん。

見事コンテスト(トライアル)で合格され、初めての訳書刊行となったそうです

一杉さん、おめでとうございます~

 

本書は100台の自転車をご紹介する写真図鑑

無類の自転車好きであるデザイナー、マイケル・エンバッハー氏を著者に迎え

氏の膨大なコレクションから厳選された世界の名車、希少な車両ばかりが

たっぷり取り上げられている、という目にも楽しい図鑑なのです

 

コンテストでは同じく自転車マニアのポール・スミス氏の

推薦文が課題となっていましたが、自転車好きの有名人も多いですよね。

そしてここ数年、街中でかっこいい自転車をたーくさん見るようになりました

 

既にお好きな方、これからハマりたい方にも一押しの魅力あふれる事典です。

ぜひ

 

一杉さん、本当におめでとうございます

これからもご活躍をお祈りしています

 

 

アメリア事務局

中川

4月に入りやっと春らしくなりましたね~

先日の「爆弾低気圧」の暴風でせっかくの桜が散ってしまわないか心配でしたが、

翻訳会館前の桜は見事に咲き誇っています

さて、今日も2冊の訳書をご紹介いたします。

まずは野津智子さんが手がけられたビジネス書です

会議のリーダーが知っておくべき10の原則――ホールシステム・アプローチで組織が変わる
(2012/02/07)
マーヴィン ワイスボード、サンドラ ジャノフ 他
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本書のテーマは「会議術」。多くの人が体験するものながら、

切り口としては少し珍しいかもしれません

居心地の悪さや停滞の打破が難しいとき、

退屈でただ時間ばかりとられるような気になってしまう

会議やミーティングは誰しも経験したことがあるはず…

そんな会議をどうやって活性化させることができるのか、

考え方や心理的な要素など深い部分から探り、

読者をコーチしてくれるような書籍です

ビジネス書というカテゴリーに留まらず、「場づくり」に関わるすべての方にとって

興味深い1冊となるはず。とても参考になります

そしてもう1冊は、服部由美さんが手がけられたノンフィクション

僕がパパに育つまで シングルファーザーの涙と再生の1年
(2012/04/06)
マシュー・ロゲリン
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就職が決まらず大人にもなりきれず、泣き虫でダメダメな「僕」は

高校時代から付き合っていた美人で強気で優秀なリズと結婚。

家も買い、赤ちゃんが誕生したその翌日に、リズが突然亡くなってしまいます…。

服部さんからもコメントをいただきました

「第一子誕生の翌日に妻を失った男性がその後の一年を綴った体験記。

 涙の日々と娘の成長がユーモアのある文章で書かれています。

 汚い言葉が頻出し、訳出に苦労しましたが、今ではよい思い出です。

 個人的に一番心に残ったのは、著者がネット上に築いたネットワークによって

 多くの人びとに支えられ、自分も人助けをしていく姿でした。

 インターネットが持つ力を実感できる書籍でもあります。

突然の辛い出来事を体験した「僕」の生の言葉や心の揺れ動きは、

国境を越えて多くの方の心に届くのではないでしょうか

いよいよ明日、発売予定です。ぜひ。

素晴らしいご活躍ぶりの野津さん、服部さん

またのご連絡も楽しみにお待ちしております

アメリア事務局

中川

ぽかぽか暖かな日ですね。

桜も咲きはじめ春の訪れを感じます

本日ご紹介する訳書は絵本『レ・ミゼラブル ―ファンティーヌとコゼット―』。

翻訳はアメリアWebサイトのコラムにも登場してくださったことのある河野万里子さんです。

レ・ミゼラブル―ファンティーヌとコゼット (愛蔵版 世界の名作絵本)
(2012/03)
ヴィクトル ユゴー、リュック ルフォール 他
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本書は「愛蔵版 世界の名作絵本」

美術館にいるかのような気持ちにさせてくれる格調高くどっしりとした挿絵がとても印象的です。

一つ一つの言葉が素敵な世界観を作り上げ、独自の雰囲気をかもし出しています。

登場人物の性格や時代背景も伝わってくるので、すぐに『レ・ミゼラブル』ワールドに惹きこまれちゃいます

河野さんからとても素敵なコメントもお寄せいただきました

ミュージカルなどでもおなじみの感動大作『レ・ミゼラブル』。

これは、その長大な物語の前半部分、薄幸の女性ファンティーヌと娘コゼットに

焦点をあてた、フランスの名作絵本の翻訳です。

司教の神のような心、苦境にある人々を身を投げ出しても救おうとする

ジャン・ヴァルジャンの愛と正義、ファンティーヌのせつなさとコゼットのけなげさ。

そして、刑事ジャヴェールとの手に汗握る対決、運命の不思議なめぐりあわせ――。

物語の躍動感と深さは、美しい本のつくりと重厚な挿絵からも伝わってきます。

訳者としては、子どもでも読みやすい文章の流れとことばの響き、

そして大人でも心を動かされる心理描写や情景描写をめざして、

日本語を綴りました。巻末の解説を読んでいただくと、フランス・ロマン主義の

最高傑作とうたわれているこの作品の全体像も、見えてくる仕組みになっています。

入門編として、また愛蔵版として、おすすめしたい一冊です。

河野さん、ご担当のKさん、ご献本いただきありがとうございました

今後のご活躍も楽しみにしております

アメリア事務局・入江

3月もいよいよ終わりに近づいてまいりました。

年度末で何かと慌しいこの時期、体調管理には十分にお気をつけください

かくいう私は週末に思いっきり風邪をひき、いまだ治らず…あぁ早く良くなりたいっっ

さて、気を取り直して本日は仕事術に関するこの1冊をご紹介

最強スパイの仕事術
(2012/02/16)
ピーター・アーネスト、マリアン・カリンチ 他
商品詳細を見る

翻訳を手がけられたのは、福井久美子さん。

どこかで聞いたことのあるタイトル…と思えばそれもそのはず

花塚恵さんが訳された『最強マフィアの仕事術』の姉妹本に

あたるのだそう

元CIAのスパイが、スパイのテクニックをビジネスで

応用する方法を伝授するという内容とのことですが、

その中でも特徴的なのはCIAの人材育成&組織術

裏切りで命を落とすことになるスパイ組織にとっては

どのような人材を集め組織を形成するかがまさに肝となる部分。

実にシビアな環境から編み出されたエッセンスは、

どのような組織にとっても参考になるはず

人知れず相当の働きをするスパイに学ぶ仕事術というと

切り口はとてもキャッチーですが、超有能な“仕事人”から

学ぶ内容はどれも実践的で刺激になりそうです。

『マフィア』も話題になりましたが、こちらも熱い視線が

注がれそうな1冊ですね

福井さん、これからも魅力的な書籍をぜひご紹介ください

またのご連絡を楽しみにお待ちしています

アメリア事務局

中川

今日あたりからようやく暖かくなりはじめるようです

遅めの桜も少しずつ咲き始めるでしょうか。来週はいよいよ4月、新年度が始まります

さて、今日も会員の方の訳書2冊のご紹介です。

まずは青海まこさんの『一夜だけでも』。

一夜だけでも (ハーレクイン・ロマンス)
(2011/06/17)
サラ クレイヴン
商品詳細を見る

「いくら払えば、今夜僕と過ごしてくれるかな?」

 突然訪ねてきた男性の問いに、マリンはショックを受けた。

 よくよく聞けば、決して変な意味ではなく、彼の同伴者として

 姉の代わりにパーティに出席してほしいという。

 名うてのプレイボーイとして知られていたジェイクの危険に満ちた

 雰囲気に臆したものの、失業の危機にあった彼女は、多額の報酬に

 屈して承諾する。だがジェイクの身勝手な思惑から、次の週末も、

 マリンは彼の恋人として過ごす羽目に陥った。

 (参考:Amazonより)

報酬が目当てで恋人役を演じていた女性はいつしか本物の恋人に

なりたいと願うようになるのですが…。切ない物語にぐぐっと引き込まれます

そしてもう1冊は『幸せがずっと続く12の行動習慣』

幸せがずっと続く12の行動習慣
(2012/02/16)
ソニア・リュボミアスキー
商品詳細を見る

翻訳を手がけられたのは、金井真弓さん。

近年注目が寄せられているポジティブ心理学に関する自己啓発書。

調子の悪い部分を元に戻すような治療を目的とする心理学ではなく、

日常をより充実したものにするために研究が進められている分野なのだそうです

先日の来日で話題になった世界一幸せな国ブータンの秘密をはじめ、

幸せな人を観察し研究することで、「幸せが長続きする方法」や

幸福度の高め方」を科学的に証明してみようという試み。

幸せの形は一人ひとり違うものではありますが、

自分らしい幸せに少しずつ近づくヒントとなるかもしれません

青海さん、金井さん、いつもご献本のお心遣いありがとうございます。

これからもご活躍をお祈りしています

アメリア事務局

中川

明日からようやく 春本番 だそうです。

今朝、お天気お姉さんからようやくこの言葉が出てきてくれて

ホッとしたのは私だけではないはず…

数年前より発症してしまった花粉症に悩まされてはいますが、

それでも春は嬉しいもの

暖かくなるだけで幸せな気持ちが増しますね

さて、本日ご紹介する訳書は『人を魅了する』です。

海と月社さんの新刊で翻訳は依田卓巳さん。

Mさん、ご献本いただきありがとうございました

人を魅了する 一流の職業人であるための技術
(2012/03/01)
ガイ・カワサキ
商品詳細を見る

海と月社さんとのお付き合いを通じて、すっかりファンになってしまったガイ・カワサキ氏

カワサキ氏はアップルの元チーフエバンジェリストにして全米屈指のベンチャーキャピタリストです。

「人を魅了する」→「一流の職業人であるための技術」。

本書の冒頭で「25年間、いかに魅了するかを考えつづけた」と著者は述べます。

カワサキ氏の本を読んでいていつも感じることではありますが、

テンポの良さ、情熱、うなずきすぎてしまうほどの共感ポイントがあり

熱血セミナーを受けているような気持ちになります。

加えて本書は暑苦しいわけでもなく、きれいごとだけというわけでもなく、

清々しい誠意にあふれ、人間らしさを感じるところも魅力的

いつの日か遠くからでもいいのでご本人を見てみたい…という気持ちにもなり

すっかり本書だけで魅了されてしまっている私です。

精神論だけではなく、読み終わった瞬間から活用できるアイデアも満載。

「魅了されたストーリー」という読み物もあり満足感の高い1冊です。

本書のカバー秘話もなかなかいいですよ

翻訳のお仕事だけではなくどんなお仕事にも通じることですが

技術力だけではなく、最後はやはり「人間力」が大切なのだと感じます。

「人を魅了」できるようにカワサキ氏の力を借りて、益々精進しようと思ったのでした。

とても明るい前向きな気持ちになれるので、ぜひ読んでみてくださいね

アメリア事務局・入江

朝晩はまだひんやりしますが、春分の日が過ぎ春気分が高まってきましたね

明日からまた雨マークですが週末、晴れてほしい~

さて、今日は訳書2冊のご紹介です

まずは1冊目、ロマンスをはじめコンスタントに訳書を

出されている草鹿佐恵子さんの最新訳書です。

悪魔に嫁いだ乙女 (マグノリアロマンス)
(2012/03/09)
ローリー・マクベイン
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端的で素敵なタイトルです。

草鹿さんからもご紹介コメントをいただきました

 かつてモダン・ロマンスの旗手ともてはやされながら

 たった7作で引退してしまった伝説の作家によるデビュー作です。

 最近のものとは少々違った味わいの(でも古臭くは感じられない)

 ヒストリカル・ロマンスを読者の皆様に楽しんでいただければ、と思います。

多作な作家さんが多いロマンス。7作しか残していないとなると、

1冊1冊がさらに愛おしくなってくるもの

長く愛されている作家さんの作品ならなおさらですね。

昔ながらのロマンスを味わいたい方はぜひ

そしてもう1冊は、おいしい香りが漂ってきそうなこちら

DOUGH パン生地 (GAIA BOOKS)
(2012/03/01)
リチャード・バーティネット
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翻訳を手がけられたのは千代美樹さん。

シンプルな5種類のパン生地・・・

白い生地、オリーブの生地、茶色い生地、ライ麦の生地、甘い生地

をベースに、なんと50種類以上のパンが並ぶレシピ集です

こちらも千代さんからコメントをお寄せいただいちゃいました

 よく知られた「強くこねる」方法とは違う、フランス式の優しく

 「働きかける」方法で生地を作るので、シンプルな最低限の材料だけで

 空気をたっぷり含んだおいしいパンを作ることができます。

 わたしも翻訳の合間にほとんどのパンを作ってみましたが、

 素朴な味わいのものが多く、どれもなかなかおいしいです!

 (ほとんどのものはヘルシーです)

豊富な写真が魅力の産調出版の書籍。本書も写真が美しい本です。

生地の作り方を著者自らが実演しているDVDもついているとのこと

すぐに試せそうで嬉しいですね。私も試してみたいです~

草鹿さん、千代さん、これからもご活躍のお話を楽しみにお待ちしています

アメリア事務局

中川

日陰に入ると冷え冷えですが良いお天気が続いて気持ちが良いですね~

春はもうすぐでしょうか…

今日も2作品をご紹介します。

まずは、渡部美貴さんが字幕翻訳を手がけられたホラーDVDです

レコード~シッチェス別荘殺人事件~ [DVD]
(2012/01/20)
ラファエル・アマヤ、クリスチャン・バレンシア 他
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2010年、スペイン。別荘地で一家の惨殺死体が見つかり、

迷宮入りしそうな事件ゆえに警察は彼らが亡くなるまでの

映像を公開することに。どうやら主人公一家の兄妹は

その森についての都市伝説を調べていたようですが…。

かつての『ブレアウィッチプロジェクト』を思い起こす展開です

翻訳を手がけられたのは夏だったようなのですが、

やっぱり夜に翻訳を進めることはできなかった、と仰る渡部さん。

寝る前にこういう作品とみっちり向き合ったら

夢に出てきそうですよね…まさに悪夢……

そしてもう1作は、渡辺亜矢さんの初めての訳書のこちら

ジョン・レノンを殺した凶気の調律A=440Hz 人間をコントロールする「国際標準音」に隠された謀略() (超知ライブラリー 73)
(2012/02/29)
レオナルド・G・ホロウィッツ
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渡辺さん、刊行おめでとうございます~

さて、気になる内容です。

時代を超えた愛の伝道師、ジョン・レノンはもちろん

ミュージシャンではありますが殺害と周波数がどう関係あるの

と思われたあなたのために、版元の徳間書店さんのサイトより

書籍の内容を転載させていただきます。

528Hzという周波数には驚くべきパワーが秘められている。

 地球の磁場8Hzを66倍したこの周波数は、グレゴリオ聖歌にも

 使われ、傷ついたDNAを修復する力をもつ。

 しかし、世界大戦のはざまでロックフェラー財団と米国海軍は、

 聴く者の攻撃性を増す「A=440Hz」を発見。軍事利用と、国際

 標準に制定し現代音楽に取り込まれる。 本書では、これらの

 陰謀を暴き、抑圧されてきた528Hzに光を当て、愛と健康を

 取り戻そうと呼びかける。

ジョン・レノン殺害の実行犯マーク・チャップマンの動機や

状況については様々な憶測が飛び交っていますが、この周波数の

操作により催眠状態になっていたという説があるのですね。

また、528Hzは上にもあるとおり癒しの周波数とも言われており、

放射線により傷ついた細胞を修復できるのでは、と話題になっているそうです

音波が身体に、精神に、どう影響を及ぼすのか。

さらなる興味が湧いてきそうな1冊です。

渡部さん、渡辺さん、ご連絡ありがとうございます

ますますのご活躍をお祈りしています

アメリア事務局

中川

本日は栗原百代さんの最新訳書2作のご紹介

ノンフィクション&フィクション、どちらも読み応えのある書籍です。

まずはこちら『資本主義が嫌いな人のための経済学』

資本主義が嫌いな人のための経済学
(2012/02/09)
ジョセフ・ヒース
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一般読者向けの「経済学」入門・解説本は数あれど、本書は

哲学者が経済学を語るというユニークな名著

約10カ国で翻訳版が刊行され、世界各地で多くの読者に読まれている人気書籍です。

なぜ哲学者が、経済学についての本を著したのか

栗原さんの訳書あとがきで触れられているのですが、それは

「日々の生活においては人も組織も社会的・政治的な意見を

述べる裏づけとして、経済学的な主張を用いる」一方で、

世間での正しい理解や経済学的な思考法には誤りが多いという事実が

あるためです。これは容易に実感できることではないかと思います。

保守派・リベラル派それぞれの立場の誤謬の批評を追いながら、

各派の論理とシステムが客観的に捉えられるようになってきます。

もちろん難しい部分もあるのですが、それでも手に取らないのはもったいない

私も本書で勉強を始めようと思います

そしてもう1作品は3月末より日本でのロードショーも予定されている『ヘルプ』の原作書籍

ヘルプ (上) 心がつなぐストーリー (集英社文庫)
(2012/02/17)
キャスリン・ストケット
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ヘルプ (下) 心がつなぐストーリー (集英社文庫)
(2012/02/17)
キャスリン・ストケット
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1960年代、アメリカ南部では家事・育児を黒人メイドに任せ、自分はお友達と

享楽に励む白人家庭の妻たちの姿がありました。自分たちの世話をし、代わりに子どもを

育てる黒人家政婦たちを差別し見下す、それを当たり前のこととして疑わない価値観。

そうした風景の中でも、母親代わりの彼女たちの愛情に包まれ、

また彼女たちを愛しながら育った少女たちの中に、著者もいました。

立場の違い。わかりえない、埋らない溝。

でも人間としての違いはそんなに大きいものだった

勇気を出して動き始めた女性たち。

シンプルなタイトルに込められた思いは、普遍的な感情を

呼び起こす物語となって読者の胸を打つはず。

多くの方が手に取られることでしょう

栗原さん、いつもご献本のお心遣いを賜りありがとうございます。

これからも素敵な書籍をご紹介いただけますこと、

一読者としても楽しみにしております

アメリア事務局

中川