【アメリア】Flavor of the Month 33 東 尚子さん
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Flavor of the Month
<第33回>  全4ページ


フリーランス翻訳者には仕事とプライベートのバランス感覚が大事

坂田:総合第1位を手にして、何か変化はありましたか?

:具体的には特に変化はありませんが、自分の気持ちの中で大きな変化がありました。3種目でそれなりの点が取れたというのは嬉しいことですし、実務でいい点がとれたのも嬉しいことでした。改めて、これからもっと頑張ろうという気持ちになりました。

坂田:昨年の春に、8年間勤めた会社を辞めてフリーの実務翻訳者になられたそうですが、そのきっかけは?

:もともと翻訳者を目指しはじめたときから、いずれはフリーになれたらいいなと漠然と考えていたんです。特にきっかけがあったというわけではないのですが、ちょうど関わっていた仕事に区切りがついたことや、会社の組織変更があったことなどいろいろと重なって、社内翻訳者として経験を積んできましたし、今ならできるかもしれないと思って。

坂田:フリーになると、自分で仕事を開拓していかなければならないですよね。

:最初の2カ月は、辞めたばかりの会社の次のプロジェクトにサポートとして参加するという話がありましたので、他の会社とはコンタクトを取らずに仕事をしていました。その後、知人に翻訳の仕事を紹介していただいたり、アメリアの「JOB INDEX」を見て、興味のある会社にコンタクトをとって、トライアルを受けさせていただいたり。

坂田:トライアルは何社ぐらい受けましたか?

:5社です。一応、すべて合格しましたが、英日と日英を両方受けたところは、日英はダメでした。今後は日英翻訳もやっていきたいと思っているのですが、まだまだ勉強が必要なようです。

坂田:フリーになって、今後の課題ですね。5社に登録されたというのは、順調な滑り出しですね。

:はい。2社はすぐにお仕事をいただいて、あと2社はしばらくしてからオファーをいただきましたが、残念ながら他の仕事とぶつかって、受けることができませんでした。

坂田:フリーになると、翻訳だけではなく、仕事の発掘もスケジューリングもしなければいけないので大変ですよね。

:近頃、身にしみて感じていますが、やはりタイムマネージメントはすごく大事だと思います。インターネット上にフリーランスを支援するサイトというのがいくつかあって、独立する前にそれをよく見ていたんです。そこに書いてあったのですが、「スケジューリングで大切なのは、仕事の予定だけを入れるのではなくて、プライベートの予定も全部入れて、実際に使える時間は何時間なのかというのを、自分できっちり把握することだ」ということ。それからもうひとつ、「予定だけではなくて、実績をきちんと書き込むこと」ということも書いてありました。それはフリーになって以来、ずっと実践していますね。例えば、2000ワードする予定だったが1500ワードしかできなかったということを書き込むわけです。自分を戒める意味もあり、今後のスケジュールの立て方にも役立ちます。

坂田:会社とは違い、一人きりで仕事をするので、計画通りというのも難しいですよね。

:はい。一人きりで耐えられるだろうかというのも、フリーランスになるときに不安に思ったことの一つなのですが、気分転換をしながらやっているので、いまのところ大丈夫ですね。仕事を長く続けるためには、バランス感覚が大事だと思います。仕事をたくさんすることも重要ですが、例えば本を読んだり、映画を観に行ったり、何か趣味を持ったり、そういう時間を自分で確保しておくことがとても大切だと思うんです。会社員だと休みが決まっていますが、フリーだと自分で決めない限りずるずると仕事をして、休みがなくなってしまうので、自分のプライベートの時間もきちんと残しておきたいなと思っています。

坂田:それが、フリーで長く仕事を続けていくための秘訣でしょうね。東さんのリフレッシュ方法は?

:いちばん手軽なのは、音楽を聴くことですね。自宅でCDを聞くのもそうですが、ライブを観に行くのも好きです。ライブの予定が入ると、真っ先にスケジュール表に書き込みます。この日はライブがあるから仕事はダメと。仕事が長引くと行けなくなってしまうので、頑張って仕上げます!

坂田:今後は、実務だけでなく、出版や映像にもチャレンジしたいというお話でしたが。

:実は、知人に紹介されてプレスリリースの翻訳を請けていた会社から、ビジネス書の出版翻訳のお話をいただいたことがあるんです。残念ながら、先方の都合でその話はなくなってしまったのですが、また機会があったらやってみたいなと思います。

坂田:それは残念でしたね。アメリアの「JOB INDEX」でも出版翻訳者の募集はあると思いますよ。

:はい、興味のある分野で募集があれば、ぜひチャレンジしてみたいと思います。以前、雑誌の記事翻訳者を募集していたのには応募したんですが、それは残念ながら不合格でした。そういう分野の翻訳も、ぜひやってみたいです。

坂田:最後に、東さんの今後の目標を聞かせてください。

:仕事の面では、翻訳やテクニカルライティングをもっとしっかり勉強したいですね。それから、これは目標というよりは夢ですが、いずれは南の島に住んで--沖縄とか、離島とか--インターネットを使って仕事ができればいいなと思っているんです。

坂田:すてき! 南国が好きなんですか?

:海がきれいなところに住みたいんです。

坂田:いいですね。海からの風を感じながら翻訳をする。インターネットが発達して、宅配便も便利になりましたから、夢じゃないですね。フリーランス翻訳者として実績を積んで、ぜひ実現させてください!

 
    ■今年も7月号から3カ月連続で『翻訳トライアスロン2005』がはじまります。東さんは、今年もチャレンジすると高らかに宣言してくれました。みなさんも、ぜひチャレンジしてください!上位入賞者に豪華賞品ほか、完走賞もご用意しています。たくさんのご参加をお待ちしています。
 
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