【アメリア】Flavor of the Month 14 柏智子さん
読み物
Flavor of the Month
<第14回>   全4ページ


第14回

のんびり屋の私は「翻訳を仕事に!」という思いが足りないみたい。とにかく学ぶことが楽しいから続けています
  柏 智子さん
Tomoko Kashiwa

英文の小説が読めるのと、訳せるのとは全然違う。意味はわかっても、ぴったりの日本語が出てこないんです

坂田:今回のゲストはフェローの通信講座で文芸翻訳を勉強中の柏智子さんです。兵庫県にお住まいの柏さんのご自宅にお邪魔させていただきました。柏さん、よろしくお願いします。

柏:ようこそいらっしゃいました。こちらこそ、よろしくお願いします。

坂田:柏さんは現在、フェロー通信講座のマスターコースで、芹澤恵先生のロマンスの講座を受講中とうかがっていますが。

:はいそうです。昨年(2002年)の12月に始まったところなので、まだ1回目の課題を提出したばかりなんです。その前は、昨年の1月から6月まで、布施由紀子先生のミステリーの講座を受講していました。

坂田:では、翻訳の勉強は、その頃から始められたのですか?

:いいえ。翻訳の勉強を始めたのは、いまから12年以上前になるんですよ。実をいうと、なぜ翻訳を始めたのか、今となってはもう忘れてしまったくらいなんです(笑)。大学は英文科だったのですが、特に英語が好きだと思ったことはなかったし、卒業後は外資系の船舶会社に就職したのですが、英語は補助的に使う程度でしたし……。

坂田:では、どのようなキッカケで翻訳の勉強を始められたのですか?

:会社の仕事は、忙しいときもあるのですが、たいていは9時から5時まで、定時で帰れる職場でした。それで、なにか習い事をしたいなと思い、会社の帰りに通えるようなところを探したんです。

坂田:特に、翻訳というわけではなくて、何か習い事をしたい、ということだったのですね。

:そうですね。たまたま通訳を勉強している友人がいて、彼女が通っている学校が通勤途中の乗換駅の近くにあり、会社が終わってから通うには絶好の場所だったんです。その学校は通訳が主だったのですが翻訳のクラスもあって、それでどうして翻訳を選んだのかと聞かれると、はっきりとは覚えていないんですが……。でも、(翻訳に)興味があったんだと思うんです。子供の頃から本を読むのが好きで、いま思うと外国の文学をたくさん読んでいましたし。

坂田:何かを学ぼうと思ったときに、選択肢のひとつとして翻訳があった。いろいろな条件を考え合わせて、たまたまそのなかから翻訳を選んだ、という感じですか?

:その通りです。ところが通い始めたら、クラスは少人数で、みなさんしっかりと勉強をしてこられて、積極的に発言もされるので、ただ何となく通い始めた私はビックリしてしまいました。

坂田:ちょっと習い事、という雰囲気ではなかったんですね。授業はどのような内容だったのですか?

:そのクラスは"総合的に翻訳の基礎を学習する"といった感じで、実務あり、文芸ありと、さまざまなものを訳しました。そこで初めて翻訳に接して思ったことは、「翻訳って面白いな」ということでした。講座は1年間だったのですが、読書好きだということもあって、次第に「文芸ものの翻訳がやりたい」と思うようになっていきました。でも、通っていた学校はもともと通訳の学校でしたので翻訳のクラスは少なく、実務翻訳はあったのですが、文芸翻訳はありませんでした。

坂田:せっかく翻訳の勉強を始めて面白くなってきたところだったのに、残念ですね。


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