【アメリア】Flavor of the Month 18 高崎 麻世さん
読み物
Flavor of the Month
<第18回>  全4ページ


与えられた仕事をきちんとこなしていく それが次のチャンスに繋がっていくと学びました


坂田:チェッカーの仕事がスタートしたのはいつ頃ですか?

高崎:会場トライアルを受けたのが昨年の11月、ACクリエイトさんから電話をいただいたのが1月、最初の仕事は2月です。

坂田:アメリアWebサイトの字幕チェッカー適性テストをクリアしたのは夏頃というお話でしたから、半年後には夢が叶っていたというわけですね! チェッカーの仕事というのは、具体的にどのような内容だったのですか。

高崎:『ディスカバリー・チャンネル』DVD版の吹替翻訳のチェックです。私は映像翻訳のチェックなんてまったくの初めてだったのですが、実際の仕事を始める前に2本ほど、すでにDVDで発売されているもののチェックをやってみて、それに対してACクリエイトの担当の方に細かく指導していただいたので、仕事を始めた時には割とスムーズに進めることができました。

坂田:これはとても有り難いシステムですね。

高崎:はい。担当者の方も忙しい中、私のために時間を割いてくださって、もう、本当に有り難かったです。

坂田:その時指摘されたのは、どのような点ですか?

高崎:ドキュメンタリー系の特徴でしょうが、とにかく事実の確認、裏取りをするように言われました。なかには原文も嘘のことがあるからと。例えば「世界最大の…」と原文で言っていたら、本当に世界最大かどうか裏を取り、確認できなければ、視聴者からクレームがつかないように、「世界最大級の…」というようにワンクッションおいた表現にするといった感じです。

坂田:調べものが重要のようですね。

高崎:はい、最初は「えっ、こんなに調べるの!?」ってびっくりしました。翻訳者さんから訳文と一緒に参考にした書籍やサイトのリストが届くのですが、それがものすごい数で、初めてそれを見たときは立ちくらみしました。でも、逆に「翻訳者はこういうサイトで調べるんだ」と調べ方のお手本にもなって、とても勉強になっています。

坂田:1時間もののビデオの場合、どのくらいの時間でチェックをするのですか?

高崎:基本的に丸一日です。ただし、翻訳者さんに英文スクリプトを渡す段階で、私にも同じものをいただいていて、一通り目を通して、あらかじめ参考になるサイトを探したり、図書館で本を借りてきて読んでおいたり、ある程度、情報をインプットしておくんです。そうやって下準備をしておいて、実際のチェックには10時間ぐらいかかっているんじゃないでしょうか。

坂田:チェックはどのようにするのですか?

高崎:人によって違うと思いますが、私の場合、まず訳の抜けや誤訳はないかを見て、次に内容的に間違えていないかを調べ、次に文章表現を、といった具合に、最初から最後まで通しのチェックを、何度も繰り返します。

坂田:海外ミステリーの本を手に取ってから10年。仕事のキャリアはなにもなかったという高崎さんが、予定通り10年かけて勉強し、目指す仕事を獲得することができたわけですね。最後に、今後の目標があれば教えてください。

高崎:現在、ビジネスと映像のチェッカーを中心に仕事をしていますが、どちらも面白く、続けていきたいと思っています。本を読むのが好きですから、文芸もやってみたいという気持ちもあります。ただ、何がやりたいというよりも、いただいた仕事をきちんとこなしていくことが今いちばん大切なことだと考えています。小さな仕事からこつこつとやってきたことが今の仕事に繋がっていて、そうやって仕事が広がっていくのだなということが段々わかってきましたので、これからもいただいた仕事をひとつひとつ大事にこなしていきながら、次のチャンスに巡り会えたらいいなと思っています。

坂田:どこにチャンスがあるかわからない。常にアンテナを張っておいたほうがいいですね。

高崎:最近は、アメリアの仕事情報も以前よりかなり多くなって、翻訳情報メルマガ【Biz-Amelia】は毎日のように臨時増刊号が届きます。私が今受注している仕事は、すべてアメリアのトライアルがきっかけです。経験者ではなくても応募できるトライアルがたくさんありますので、これから翻訳を仕事にしていきたいと思っている方は、どんどんチャレンジすることをおすすめします。私も興味のあるものには応募していて、先日もアマゾン・ジャパンの書評翻訳に応募して、今お仕事をいただいているんですよ。おもにミステリー小説の書評を訳しています。検屍官シリーズを読み出した頃はミステリーというジャンルもよく知らなかったのですが、今ではすっかりミステリーオタクなので、趣味と実益をかねて楽しく仕事をしています。

坂田:チャンスはたくさんある。それをどう生かすかは自分次第というわけですね。今日はどうもありがとうございました。



インタビューの後日談です。その後、ACクリエイトよりチェッカーではなく翻訳の依頼があり、高崎さんは念願の“映像翻訳者デビュー”を果たされたそうです。おめでとうございます!


※「コンテスト&テスト」は「参加しよう」になりました。ACクリエイトによる「字幕チェッカー適正テスト」経由での翻訳者採用は現在、実施しておりません。
前へ トップへ