【アメリア】Flavor of the Month 24 富沢 玲子さん
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Flavor of the Month
<第24回>  全5ページ


日本人が忘れかけている人との関わり 韓国ドラマはそれを思い出させてくれます


坂田:韓国映画がお好きだということですが、留学中にはよく映画を観に行ったのですか?

富沢:はい。映画が日本に比べると安いんです。普通でも700円ぐらいで観られますし、早朝上映だと300円です。日本では邦画よりも洋画の方が多いですが、韓国では4割以上韓国映画を上映しないといけないという国の決まりがあるみたいで、韓国映画の新しい作品が次々に上映されるんです。

坂田:そうなんですか。それは知りませんでした。

富沢:韓国留学2日目に映画に行ったのですが、その時観た映画が日本でも話題になった『猟奇的な彼女』でした。

坂田:私もレンタルDVDで観ましたよ。最後の最後の、あのシーンで彼女の猟奇的な行動の理由がストンと腑に落ちる、脚本的にもすごく面白い映画でした。

富沢:そうですよねぇ。でも、その留学2日目に観た時は、内容がまったくわからなかったんです。とりあえず全部観たのですが、セリフが聞き取れなくて……。それが、何ヶ月か後に学校で上映されて、もう一度観ることができたんです。「ああ、こういう話だったんだ」って、何ヶ月もの間わからなかったことがようやくわかって……。そういう感慨もあって、余計に感動しました。内容が理解できるようになってからは、いろんな映画を観に行くようになって、完全に韓国映画にはまりました。テレビドラマも、暇さえあれば見ていました。『冬のソナタ』も留学中に下宿で見ていたんですよ。毎週欠かさず、絶対に家に帰って見ていました。

坂田:実は、私も最近、韓国ドラマにはまっているんです。『冬のソナタ』はレンタルビデオで見ました。韓国ドラマを見ていると、例えば恋愛に対する考え方や家族との関わりなんかが日本人とはかなり違うなあと思います。

富沢:日本人に比べると重いですよね。恋愛では、初恋の人と結婚するのが女の幸せ、という考え方もありますし、男女が付き合うということは必ず結婚前提です。最近は少し変わってきているようですが、以前は女の子は大学を卒業する前に相手を見つけて、卒業と同時に結婚というのが主流でした。恋愛も日本よりも真剣勝負ですね。

坂田:富沢さんにとって映画やドラマは、韓国語の勉強だけではなく、韓国の文化や韓国人の考え方の勉強にもなっているのですね。

富沢:はい。韓国語の勉強だけならニュース番組でもいいんですが、ドラマを見ていると、日本人との違いとか、韓国人のものの考え方がわかるようになりますから。それから、韓国では家族関係が非常に重要なんです。目上の人を大切にして、祖先を敬う、そういう考え方もドラマで家族の場面を見ているとわかります。

坂田:ではズバリ、富沢さんが考える韓国映画、ドラマの魅力は?

富沢:ひとことで言うと“情”だと思います。韓国語では“チョン”と言いますが、情が深いですよね。人間関係の深さ、絆とか、思いとか、そういう熱い部分を感じます。文化の違いもあると思いますが、最近の日本は人間関係もちょっと距離がありますよね。特に韓国から帰ってきたばかりの頃にそう感じました。余談ですが、韓国人の友人は一度仲良くなるととても親切にしてくれます。この写真で私が着ているチマチョゴリも、一緒に写っている韓国人の友人が記念にとプレゼントしてくれたものなんです。今でも数名の友人としょっちゅうメールやチャット、文通をしています。そういう点でも日本はちょっと人間関係が希薄になってきているのかなと思います。韓国ドラマはそういう日本人が忘れかけているような人との関わりを思い出させてくれる、大切なことを教えてくれている。本質を見なければいけないというか、うまく言えないんですが、そういうことを教えてくれるような気がします。


 
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