【アメリア】Flavor of the Month 43 尾原美保さん
読み物
Flavor of the Month
<第43回>  全4ページ


ブログで本に関する情報発信を!

尾原:今年(2006年)は下の子もふつうに保育園に預けるようになり、ようやく本格的に仕事ができる時間が取れるようになりました。そこで、今年は年頭から目標を決めて頑張っています。

坂田:その目標とは?

尾原:これまでは翻訳メインでやってきましたが、これからはビジュアルブックの分野に特化し、翻訳だけではなく企画・編集、いずれは執筆まですべてにかかわっていきたいと思っています。

坂田:翻訳だけではなく幅広くやりたいと考えた理由は?

尾原:まず、ビジュアルブックにこだわっていこうとすると、翻訳の仕事の絶対量が少ないので十分に仕事がくるわけではないという現実があります。それに、翻訳の仕事をいただけるようになったら段々と欲が出てきて、自分が発掘した原書を翻訳したいと思うようになったんです。その場合、翻訳だけでなく編集もできたほうがいいと思うので、企画・編集もできますと積極的にアピールしていこうと思っています。

坂田:そうですね。出版社では、企画は編集者の仕事の一部でもありますから、編集もできますというのはアピールになりますね。では、執筆というのは?

尾原:ビジュアルブックに関して執筆の依頼があれば受けたいなと思っています。ビジュアルブックに関する紹介記事を書くとか、和書のビジュアルブックの著者になるとか。でも、著者となると専門知識が必要で私では無理かもしれないので、その場合は編集者として全体のコーディネートをするのもいいですね。

坂田:それでは、今年に入って具体的に何をしましたか?

尾原:第一目標はブログを始めることで、実際に今年(2006年)の3月からスタートさせました。

坂田:どのようなブログですか?

尾原:面白そうな本を探すのが好きなので、こんな本がありますよという本の情報発信というか、自分にとっては備忘録的な意味合いもあるブログです。これは営業と宣伝の目的もあって、たとえば「これから訳したい洋書」を並べておけば、おもしろそうと思った出版社の方が声をかけてくださるというのが究極の理想なんです。まあ、そううまくはいかないでしょうが、とにかく何かを始めて次につなげていこうという気持ちでした。



坂田:実際にブログを始めてみて、反応はありましたか?

尾原:はい。ビジュアルを重視したバイリンガルの雑誌を出しているニーハイメディアという出版社(http://www.khmj.com/)があるのですが、フリーの編集者を募集しているとホームページに出ていたんです。私はそのバイリンガルの雑誌がすごく好きだったので、この出版社には以前から注目していました。それで、今回時間ができたので履歴書を送ってみたところ、そこに書いておいたブログを見てくださったようで、そこが出している育児雑誌の新しく立ち上げるブログ(mammothオンライン http://www.mammothkids.com/)の管理をしてもらえないかというお話をいただきました。

坂田:ブログの管理というと、どのようなことをするのですか?

尾原:何日かに一度記事を書いたり、読者からのコメントに答えたり、というのが主な仕事です。今年は翻訳以外の仕事もしたいなと思っていたので、このお仕事をいただけてとてもうれしかったです。

坂田:ブログは営業ツールとして今後も活用しそうですね。

尾原:はい。それに、営業ツールとして以外にもいいことがありました。ネット上に友達ができたことです。私のブログに書き込んでくれる方は、みなさん本好きな方ですから、本好きな友達がたくさんできて、情報交換ができるようになりました。

坂田:自宅で仕事をしていると、どうしても外とのコミュニケーションが希薄になりますよね。でも、インターネットを積極的に活用すると、世界規模でコミュニケーションの輪を広げることが可能ですね。

尾原
:そうです。今ではインターネットなしでは、もう仕事はできませんね。

坂田:でも、ただブログを書いていればいいということでもないですよね。きちんと情報発信をするから、相手からも情報が返ってきて、コミュニケーションが成り立つわけですから。情報発信をするというのは簡単なことではないでしょう?

尾原:その通りですね。まず、コンスタントに書き込みをすることが大変です。ネット上の素人記事とはいえ、実名を公表して翻訳・編集者という肩書きも明らかにしていますから、間違った情報は流せません。情報の裏取りをしたり、時には長い記事になってしまったり。一方では、あまり長いと読者が疲れるでしょうから、軽く読める記事も入れたり。いろいろと考えて作っています。

坂田:毎日のように書くとなると、それだけで大変ですよね。

尾原:ペットがいると家を空けられないという話を聞きますが、それと同じような状態ですね。コメントがきたらすぐに返事を書きたいし、5日間も記事をアップしないわけにはいかないので、旅行に出ても旅先でパソコンを開いて書き込んだり、あらかじめ書いておいた記事をアップしたり……。

坂田:まるで生き物ですね。でも、それだけに育てているという感覚があるのでは?

尾原:それはありますね。やはり、頑張れば頑張るだけ反応があるし。

坂田:ネタ切れにはなりませんか?

尾原:それは大丈夫です。書くことは好きですし、書きたいことや紹介したい本は次から次へと出てくるので、困ることはありません。以前は話題の本でも図書館に予約して順番を待って読んだりしていましたが、最近は話題性のあるうちにブログに早く書きたいので、本を購入することが多くなりました。あと、話題の映画を見に行くことも増えました。

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