【アメリア】Flavor of the Month 68 金智恵さん
読み物
Flavor of the Month
<第68回>  全5ページ


韓国の情報はインターネットとテレビで常にチェック

坂田:主にどのような内容の翻訳を依頼されることが多いですか?

:特に専門分野はないので、産業翻訳を幅広く受けています。いちばん多いのは観光でしょうか。韓国人に日本のことを紹介するサイトの日韓翻訳が多いですね。

坂田:韓国というと、映画やドラマ、音楽などのエンターテインメントもたくさん日本に紹介されていますが、そちらの方面はどうでしょう?

:そういう内容のものは、いまのところありませんね。興味はありますが、私もまだ仕事を始めたばかりで、どういうところからそのような翻訳がまわってくるのかわかりません。

坂田:金さんは特に翻訳学校などに通われたことはないということですが、どのような勉強をしていますか?

:できるだけ韓国語と日本語の両方で活字を読むようにしています。テレビの韓国ドラマを見るときも、韓国語を聞きながら同時に日本語の字幕も読んで、どんなふうに訳されているかチェックします。それから今は日本に住んでいるので、インターネットで必ず韓国のニュースを読んで、韓国の情報を得るようにしています。両親の家では韓国のテレビ番組がリアルタイムですべて見られる契約をしているので、ちょくちょく行って見せてもらっています。私は日本での生活が長いので、ものの考え方は日本人と韓国人の中間くらいだと思うのですが、韓国のテレビを見ることで文化を学んだり、韓国人の感覚を知ったりすることも翻訳の役に立つと思うので。

坂田:なるほど。最新のニュースや文化は常にチェックする必要があるんですね。

:翻訳の勉強のほうは、実践で身につけました。学校で学んだ経験はありませんが、仕事では学校の課題とはまた違う真剣さが出てくると思うんです。仕事となると、この一文字一文字にお金をいただいているという意識がありますから、会社員として社内の翻訳をやっていたときのようにサラサラとはできません。気を引き締めて取り組んでいます。調べものを十分にして、文章を何度も検証し、一つ一つの仕事を時間をかけてするように心がけてきました。なんというか、“覚えるより慣れる”という感じでしょうか。

坂田:そういう意味では、仕事を始めたばかりの頃は少ない分量で、徐々に量が増えて内容も難しくなっていくというのは、よかったのかもしれませんね。

:あとは、トライアルに不合格になることも多かったので、自分の書いた文章をよく見直すようにしました。

坂田:特にフィードバックなどなくても、自分の訳文を見直すだけでも勉強になりますか?

:はい、なりますね。しばらく時間をおいてから読み返すと、文章って違って見えてくるものです。不合格の知らせが来る頃には訳文を書いてから数日から数週間経っていますから、原文に戻らずに訳文の文章を読み直すだけでもアラが見えてきます。ここは、こうすればよかった、と気づくこともたくさんあります。

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