【アメリア】Flavor of the Month 92 亀井 玲子さん
読み物
Flavor of the Month
<第92回>  全5ページ


「これでしょ!!」というハマり訳の多い完成度の高い翻訳を目指しています

岡田 :モニター2台を駆使しながら、多忙ながらもこまかくていねいに調べものを進める亀井さん。過酷な時間の制約があるときにも、翻訳を楽しみながら作品と向き合っていらっしゃることを実感しました。亀井さんはやはり今後も映像翻訳の道ひと筋ですか?

亀井 :そうですね、今後もお仕事をいただき続けることが目標です。お仕事をいただけるというのはそれ自体が評価ですから、切れることなく仕事があればそれが幸せです。そして今後も自分が納得できる翻訳をしたいですね。「これでしょ!!」というハマり訳の多い完成度の高い翻訳を目指しています。

岡田 :なるほど。特に目指すジャンルなどは?

亀井 :作品に入り込んで、好きになってしまえばどのジャンルでも楽しいです。映像翻訳には、どんなテーマが来るのかわからないというお楽しみがあるんです。ドキュメンタリーなんて特にそうですね。前回のテーマは車だったけど今回は水、とか……。1時間ずっと水の性質についての話でも、やはり入り込むとホントに楽しい。「水、すっごい! 水!」って(笑)。

岡田 :好奇心が旺盛なことも、翻訳者にとっては大切なことですね。最後に翻訳学習中のみなさんにアドバイスをいただけますか?

亀井 :そうですね、「焦りは禁物」ということでしょうか。1年、2年ではなく、10年、20年に渡って続けていくビジョンと覚悟も大切です。私もそうでしたが、とかく学習中は「早く仕事をしたい」とか「もっといい翻訳をしたい」と焦りがちです。じつは私はフェロー・アカデミーの通信講座「はじめての映像翻訳」の添削を担当しているんですが、生徒さんからのコメント欄にも焦りやもどかしさを感じるメッセージが目立ちます。でもまずは焦らず、楽しむことが大切だと思います。作品そのものを楽しむこと、ですね。そして特に初心者は「いかに訳すか」の前に、「英語をきちんと読みこむ」ことが大切だと思います。原文を丁寧に読みこんで、きちんと理解することです。そのうえで場面場面にふさわしい言葉を選ぶ想像力と柔軟性を発揮することが大事だと思います。あとは慣れと良い訳にふれること、そして日々の勉強でしょうか。ニュースでもなんでも、身の回りのすべてが勉強だと思います。

岡田 :身の回りのすべてが勉強――――なるほど、翻訳の道に終わりはありませんね。亀井さん、今日はお忙しいところありがとうございました! 今後も「翻訳基地」からたくさんの作品が発信されることと思います。ますますのご活躍を期待しています!

■軽やかで明るく、エネルギッシュな亀井さん。映像翻訳を心から楽しむ様子がうかがえ、インタビューも楽しく弾みました。どんなテーマのお仕事も満喫し、翻訳にエンターテイメントを見るからこそ乗り切れるハードスケジュール。今後も基地から発信される多数の作品が楽しみです。私も充実した基地づくりを目指し、部屋の改良を考えます!

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