ニュース翻訳、英訳でご活躍の小野久美子さん Flavor
読み物
Flavor of the Month
<第118回>  全7ページ
会社員と子育ての両立に限界を感じ、フリーランスとして独立。 ニュース翻訳のほか、さまざまな仕事を在宅でこなす。

高橋 :2015年4月に独立をしたあとは、どのようなお仕事を手がけていますか。

小野 :ニュース翻訳が全体の半分ぐらいを占めています。ビジネス文書は、最初は独特の言葉に戸惑いましたが、何回か取り組むうちに理解できるようになりました。アナリシス文書は学ぶところが多いですし、内容的にも面白いですね。チェックの仕事もしていて、これも勉強になっています。

高橋 :フリーランスの翻訳者として独立したのは、ご家庭の事情でしょうか。

小野 :それが大きかったです。子供が生まれて時短勤務になったのですが、その日の紙面づくりが終わる最後までいられない罪悪感みたいなものが募り、会社員としての働き方と子育ての両立に限界を感じて、「もういいかな」と、ある時点で思いました。仕事の幅をもっと広げたいという、自分本位な気持ちも大きかったです。決めてからは早かったですね。9月くらいに決めて、11月には「辞めます」と意思を伝えていました。

高橋 :新聞社に転職した後に、お子さんが生まれたんですね。

小野 :入社3年目で長女が生まれて、育休を1年半ぐらいとり、2人目の長男のときは産休育休あわせて10ヵ月ほどで復帰しました。子供の夜泣きでほとんど眠れずに出社することもあり、そんなときは苛々していたんじゃないかと思います。でも、あんまり覚えていないんですよね。人間って、大変なことは忘れる能力があるのかもしれませんね。

高橋 :やはり、在宅勤務になったのはよかったですか。

小野 :上の子が6歳、下の子が3歳で、もう朝まで寝ますし、ママが家にいるのであまりぐずりません。新聞社では小3まで時短を取らせてくれるなど、出産育児のための制度が整えられているので、「辞めてしまうのはもったいない」と主人に止められました。仲のいい先輩からは「本当にもう辞めちゃうの?」、周囲からは「10年やればキャリアになる」と言ってもらえたのですが、辞め時は自分で決めるものですし、今はよかったと思っています。ただ、退社する前に、収入や仕事に関する自分の目標を細かく書きだしておくことはしました。

高橋 :そして、英字新聞部のお仕事を、在宅の業務委託で続けることになったんですね。

小野 :ありがたいことにお話をいただいて、ニュース翻訳を続けることができました。ほかに、アメリアのJOBで見つけた翻訳会社さんからの業務委託でシンクタンクのアナリシス文書の翻訳などを行っています。フリーランスの方はみなさんそうだと思いますが、仕事の波はありますね。仕事が集中するときは夜中まで仕事をすることもあります。基本的には、毎日1〜2本受注するニュース翻訳を午前中に片づけ、午後はほかの仕事を行っています。ほかの仕事がないときは新たにトライアルを受けるなど、英語のブラッシュアップになることをするようにしています。

高橋 :仕事と子育ての両立も、うまくいっていますか。

小野 :今は自分のペースで仕事ができるので、両立という意味では非常にいい状況だと思っています。現在の1日は、朝9時に子どもたちを送りだした後、9時〜10時に仕事を開始。日中家から出ることはほとんどありません。16時半くらいまで仕事をして子どもたちを迎えに行き、子どもの世話の合間に少し仕事を進めて、21時に寝かせたあと、22時半〜23時半まで仕事をすることもあります。独立当初に比べ、新しい仕事が増えて忙しいのですが、忙しいのが性に合っていると思います。在宅だと、仕事の区切りをつけるのがなかなか難しく、仕事が立て込んで子どもをかまってあげられないときもありますが、ママがそばにいるだけでも、いないよりは良いかなと思います。

前へ トップへ 次へ