【アメリア】Flavor of the Month 14 柏智子さん
読み物
Flavor of the Month
<第14回>   全4ページ


念願の文芸翻訳の勉強を通信講座でスタート! しかし、二度も挫折を味わう羽目に・・・・・・

:ちょうどその頃だったと思います。翻訳関係の雑誌を読んでいたら、翻訳コンテストの優秀者の欄に友達のお姉さんの名前が出ているのを見つけたんです。そういうところで知っている人の名前を見つけるのって、ちょっとうれしいですよね。それで「私も頑張ろう」と思ったのかも知れません。1年間のクラスが終わってからも、まだ翻訳の勉強を続けたくて、いろいろと調べてみました。すると通信講座で文芸翻訳のコースがあるのを見つけて、今度はそれを受講することにしたんです。

坂田:柏さんは大阪まで通える距離ですし、探せば通学でも文芸翻訳のクラスはあったのではないかと思うのですが、通学ではなく通信講座を選ばれた理由は?

:もっとよく調べれば通学でもあったかも知れません。でも、通信教育の案内書で紹介されていた教材が面白そうだったのと、自分の好きな時間にできるというところに魅力を感じて、仕事が終わったらすぐに帰宅して、家でじっくり勉強をしようと思ったんです。

坂田:通信講座の手応えはいかがでしたか?

:自分の翻訳はまだまだだということを思い知らされました。英文の小説が読めるのと、訳せるのとは、全然違うんですよね。日本語にどう置き換えていいのかわからない。言葉が出てこないんです。頭のなかでは「こういう風に言いたい」という思いがあるのに、日本語にすると変な言い回しになってしまう、という感じで、あらためて翻訳の難しさを感じました。1年間の講座が終わると、同じ文芸翻訳の上級クラスがあったので、続けてそれを受講しました。ところがちょうどその頃、仕事に変化があって会社を辞めることになったんです。退職後は、再就職先を探していたのですが、そんなときに阪神淡路大震災が発生して、このあたり一帯、約9割の家が崩壊してしまったんです。

坂田:阪神淡路大震災は1995年1月17日でしたよね。では、柏さんのお宅も被害に遭われたのですか?

:はい。2階建ての1階部分が崩れてしまいました。幸い家族はペットの“なつ”も含めて全員2階で寝ていましたので無事でしたが、自宅は全壊でした。それからは、住むところを探したり、自治会の話し合いに参加したりと忙しく、しばらくは仕事探しどころではありませんでした。そのとき、翻訳の勉強の方は通信講座の途中だったのですが、教材も辞書もどこにいったのかわからなくなってしまい、あえなく挫折してしまいました。

坂田:そうですか。それは大変でしたね。

:翻訳の勉強を続けたいという気持ちはずっとあったのですが、すぐには始められませんでしたね。ようやく航空会社の予約センターに就職が決まり、その仕事に少し慣れた頃に、もう一度勉強を始めることができました。震災のために挫折した通信講座の再受講から始めたんです。ところが、何度か課題を提出したあとに、今度は仕事がものすごく忙しくなってきてしまって、なんと二度目の挫折をしてしまったんです。それからしばらくは、仕事だけで手一杯だったのですが、過労とストレスから体調を崩してしまい、退社せざるをえなくなりました。それが昨年のことです。

坂田:そうですか。まずは健康が第一ですよね。

:その通りです。通信講座を二度も挫折してしまったし、今度こそは完結したいと思い、自宅で体力の回復を図りながら、翻訳学校の情報をできるだけたくさん集めました。通学講座も通信講座も、あらゆる情報を集めました。そこで出会ったのがフェローの通信講座のひとつ、マスターコースでした。


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