【アメリア】Flavor of the Month 48 三浦和子さん
読み物
Flavor of the Month
<第48回>  全4ページ


初の訳書は持ち込みから出版決定に!

坂田:三浦さんの初の訳書『華麗な女性になります!宣言』は、どのような経緯で翻訳することになったのですか?

三浦:これは、アメリアからお知らせをいただいた洋書展示会で見つけたものです。メールで情報を見つけて、すぐに応募しました。当日、会場に行くと、版権フリーの洋書がずらりと並べられていました。私は初めからノンフィクションにしようと思っていたので、何冊か手に取り、椅子に座って検討してみたのですが、これと思う本が見つかりませんでした。

坂田:ノンフィクションを狙っていたのには、何か理由があったのですか?

三浦:いろいろな翻訳を経験してみて、やはり自分にはノンフィクションが向いていると思ったからでしょうね。人生論、自己啓発書、旅行記、動物の生態などの本を見つけたいと考えていました。

坂田:結局、思うような本は見つかりましたか?

三浦:はい。会場をざっと見て回って見つからなかったのですが、もう一度会場を一巡りしたときにある本が目に入ったんです。読んでみると、50代からの女性の生き方をテーマにした自分にピッタリの本でした。 年配向きの自己啓発書が見つかることは期待していなかったので、嬉しかったですね。これだ!と思いました。その本をお借りしてレジュメ作成に取り掛かり、オフィス・カガに提出したわけです。9カ月経ったころ、出版が決まったので翻訳者として採用したいというお知らせをいただきました。飛び上がるぐらい嬉しかったのですが、下訳の経験しかない自分にできるだろうか、という不安もありました。

坂田:レジュメ作成はスムーズにいきましたか?

三浦:下訳を引き受けて頑張っていた時期でしたので、それをこなしながらレジュメを書くのは大変でした。でも、自分で読んで心から読者に紹介したいと思った本でしたから、気持ちを素直に出して書けたと思います。ゼミの友達にも読んでもらって意見を聞けたので、自信をもって書くことができました。

坂田:ゼミの友人のアドバイスというのは、どのようなものだったのですか?

三浦:この本は50代からの女性向け自己啓発書なのですが、50前の女性が読んでも励まされると思う、中年以降の女性への応援歌で、いろいろな知識を得られてよかった、こんな本はありそうでないのでは、という意見が参考になりました。確かに、日本の作家などが書いている年配向き啓発書とは一味違った、ユニークな本だと思います。

坂田
:翻訳が決まってから、その後の翻訳作業はどのように進みましたか?

三浦:まず、今回の洋書展示会を主催したエージェントの方といっしょに出版社に出向き、担当の編集者の方と翻訳の方針などを話し合いました。何もかも初めてでしたが、みなさん優しい方で、お聞きしたことは丁寧に教えていただけました。表記のことなども説明していただき、不安はかなり解消されました。

坂田:翻訳作業は何カ月くらいでしたか?

三浦:お引き受けしてから3カ月で全体を訳しました。でも、それで出来上がりというわけにはいかなかったんです。それまで学校で習ったことを応用して一生懸命に訳したのですが、そのままでは通用しませんでした。読者を意識した訳文という点で不十分だったようです。もう少し読みやすい訳文にしてほしいとの要望を受け、編集者の方に相談しながら全体を書き直し、結局、それに2カ月かかりました。次に印刷された初校のゲラ、再校のゲラを見直し、編集者とのやり取りを繰り返して1カ月、合計6カ月ぐらいかかったわけですね。その間、編集者の方にいろいろとメールで質問しながら作業を進めましたが、初歩的な質問にも丁寧に対応していただき、ありがたかったです。途中で編集会議にも参加させていただいて、本の制作に関わっていることが実感できました。

坂田:編集会議にも出られたのですね。いかがでしたか?

三浦:女性編集者ばかりで、賑やかな楽しい雰囲気でした。年配女性の生き方の本なので、若い編集者のお母様の話まで出て、くつろいで話すことができました。みんなが積極的に意見を言われるので、私もつられて主婦代表の意見など披露してしまいました。

坂田:具体的にどのようなことを話し合われましたか?

三浦:私が出席したのは、タイトル決定会議でした。みなさん、さまざまな角度からの意見を準備されていて、出版の最前線におられる方の鋭い感覚に感心しました。

坂田:では最後に、翻訳者の立場からこの本の魅力を教えてください。

三浦:そうですねえ。この本の魅力を一言で言えば、50歳からの女性への力強いメッセージがストレートに伝わってくることですね。著者自身の体験と何人もの女性へのインタビューをもとにして書かれていますので、説教調ではない親しみやすさがあるんです。また、科学的なデータや実際の調査結果も引用していて、説得力があります。著者は長年、編集に携わってきた方なので全体の構成もうまいなあ、と思いました。それから、著者が自分自身のことを率直に語っている点にも好感を持ちました。

坂田:私も、これからそう遠くない将来に間違いなく50歳を迎える女性として読んでみたいと思います。今後の訳書のご予定などありますか?

三浦:只今、持ち込みの準備中です。自己啓発書、とくに女性向きの本に興味があり、また新しい本のレジュメを作成しています。今後10年ぐらいは、機会を探しながらいろいろなジャンルのものに挑戦したいな、と考えています。旅行記、伝記、自然に関する本なども訳してみたいですね。

坂田:たくさんの原書を読んで、面白い本をぜひ訳してください。今日はどうもありがとうございました。


 
    ご夫婦でそれぞれの夢に向かって努力する。お互いがお互いの頑張りに支えられているなんて素敵ですね。何かを始めることに、もう遅いなんてことはないんですね。
 
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